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映画のこととか

차이나타운 Coin Locker Girl

2015年
監督 한준희 ハン・ジュニ
出演 김고은 キム・ゴウン, 김혜수 キム・ヘス

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10番のコインロッカーに捨てられていたので、10=일영(イリョン)という名前で呼ばれる少女。そんな子どもたちを集めて犯罪の道具として使っている엄마 (お母さん)と呼ばれる女性。

少女が生き延びるために必要なかった感情を、いつか知ることは”お母さん”にはわかっていたことだろう。そして、それが決してかなわないことも。かつての自分と同じように。

チャイナタウンの底辺で生きる者たちの生き様の残酷さに対比して、イリョンの、自覚さえしていない不器用で無垢な恋。

”お母さん”を演じるキム・ヘスさんは愛らしい顔立ちゆえに役の幅を広げることに苦労するタイプの女優だが、ぼさぼさの白髪にシミだらけの肌で精一杯の役作りをしている。彼女たちをとりまく男性俳優たちも、それぞれ熱心な演技をしているように思えるのは、そんなリードアクターに引っ張られてのことかもしれない。

犯罪映画という立て付けではあるが、物語としては前世紀にはよくあった骨太の少女漫画のようだ。あるいは80年代の角川映画にも通じるが、この作品のほうがもちろんずっと洗練されているので、出来ることなら日本でも若手女優の初期の主演作はこのようなレベルの作品で作ってほしいと思ってしまった。それくらい、キム・ゴウンさんの可能性を表現するために練られた作品だ。

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