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映画のこととか

동주 DONGJU;The Portrait of A Poet

2016年
監督 이준익 イ・ジュニク
出演 강하늘 カン・ハヌル, 박정민 パク・ジョンミン

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ユン・ドンジュの詩は静かな信念に満ちている。
従兄弟のモンギュもまた情熱的な青年であった。

自分たちのアイデンティティを育み、しだいに奪われ、耐え、抗いながら無念の内に亡くなった若者の物語。

彼らの信念の強さには、生まれ育った土地や信仰の要素が大きいのだろう。それでも彼らはそれぞれ個性を持った若者として、周囲の人々とのあたたかさに囲まれて生きていたはずだった。

このような偉大な人物を演じるのは、青春映画の要素をクローズアップしたとしても、俳優にとっては重圧があったことだろう。その重圧の半分をカン・ハヌルさんから肩代わりするように、モンギュを演じるパク・ジョンミンさんの、目や唇がセリフ以上に語りかけてくるようだ。

(ところで留学先で世話になる先生の娘さんという日本人役の女優さんが日本人だと思うほど自然な日本語を話していたので驚いた。京都の風景なども韓国内で撮影したそうなので、やはりそれはなんとなくわかるものだ)

個人の不幸が石ころのように転がっていた時代の映画を観るのは苦しい。とくにそれが自分の国の過去となれば息が出来なくなってしまう。残されたユン・ドンジュの作品はとても少なくて、彼の書き溜めた紙片を失ったまま今に至る時代のやりきれなさに身が引き裂かれる思いがする。

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